120年ぶりに民法はここが改正される

120年前に民法が制定されて以来の改正となります。改正されるのは“債権”に関する条項です。
民法の改正に併せて関連する法律も改正することになりますが、その法律の数は216もあるそうです。

住宅に関係する関連法は

  • 住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)
  • 特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(瑕疵担保履行法)
  • 消費者契約法
  • 宅地建物取引業法
  • 建設業法
などの法律が併せて改正されます。

“債権”に関する条項の改正なので「契約」とか「瑕疵担保」とか「支払い」などと言った“お金”に係わる内容になりますので、極めて大事な改正です。

「瑕疵」という単語が民法から消える

今回の改正で特徴的なことは私たち消費者にとって“分かりやすい”改正だと言えます。
大きな改正点として瑕疵という言葉が無くなり、代わって契約不適合という言葉になります。
ついでに瑕疵担保責任債務不履行責任

になります。

こちらの方が分かりやすいと思います。契約したことと違う!約束違反だ!というニュアンスが“瑕疵”という言葉よりストレートに伝わります。

品確法と瑕疵担保履行法には「瑕疵」という単語が残る

“瑕疵”は民法から消える言葉ですが、「品確法」と「瑕疵担保履行法」では残ります。
理由は国土交通省がこの言葉にこだわったからだそうですが、出来れば統一してほしいなと思います。

改正後の“瑕疵”に関する法律上の取扱いが変更になりますので、後段で説明します。

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瑕疵(契約不適合)と瑕疵担保責任(債務不履行責任)の変更点

新築住宅にはいわゆる“10年保証”が義務付けされていますが、それとは別に民法では木造住宅は5年間、非木造住宅は10年間の瑕疵担保を請求する権利がありました。そしてこの権利は、定めた期間(5年とか10年とか)が経過すると自動的に失うことになっていました。

改正後は木造とか非木造という区別は無く、特に瑕疵担保責任を請求するようなことが無ければ、最短5年間で瑕疵担保責任(債務不履行責任)は消滅時効により権利が無くなります。

*ここで注意したいのが“消滅時効”です。

消滅時効とは、瑕疵担保責任のある業者側が時効の期限が到来する時に「時効ですよ」と宣言することによって時効が成立し、瑕疵担保請求権が無くなります。逆に言うと、宣言しない限り責任は無くなりません。

過失が無ければ業者側の責任は問えない

現行の民法では、何らかの不具合があった場合、業者側は対応してくれて補修工事を行っていましたが、改正後は業者側に過失がある場合に責任を負わなければなりませんが、過失が無ければ責任を負う必要はありません。
ただし、業者側は過失が無いことを証明する必要があります。

業者側は過失の無いことの証明の為、これまで以上に打合せ記録とかメモなどをきちんと残しておくことが必要です。逆に施主側も、記録をきちんと残して業者側の一方的な言い分にならないように注意しなければなりません。

業者側に過失があって補修などを請求する場合、現行法では、損害賠償請求を同時にすることが出来ましたが、改正後は、以下のような手順で行うことになります。

  • 瑕疵を見つけたら1年以内に業者に通知する
  • 補修工事の請求をする
  • 補修工事が出来ないと分かってから損害賠償請求をする

この度の民法改正ではこのような変更点がありますので、参考にして下さい。

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